▼名人・特待生の段位一覧
▼まとめ記事
2022年9月、3週にわたって行われた金秋戦2022の予選会からなんと1か月。ようやく決勝戦が開催されました!
10月13日の放送はなんと、プレバト10周年のスペシャル回でした!おめでとうございます!
金秋戦2022予選会の結果はコチラから
プレバト俳句・金秋戦2022 決勝戦の挑戦者
こちらの10名で戦います!
金秋戦2022 決勝のお題「大谷翔平」
なんと今回のお題は「大谷翔平」さん!?難しそう・・・
世界に誇るスーパースター大谷翔平さん。
2022年秋、43億5000万円という日本人選手歴代最高額の年俸にスポーツ界が沸きました。
主役にすべき季語がかすんでしまう恐れのある過去最難関のお題です!
梅沢さんもこのように反応!フジモンさんは「大谷翔平が季語になっていないか調べた」とおっしゃってましたw
夏井先生いわく、このお題は力試し。平場の人なら安易に「二刀流」を持ち出してきそう。しかし特待生・名人はさすが、ひとりも「二刀流」を選んだ人はいませんでした。とのこと。
みなさん、どんな発想で詠むのでしょうか?楽しみです!
プレバト俳句・金秋戦2022 結果発表~
優勝者が決定しました!
👑第1位 FUJIWARAフジモンさん
◆第2位 フルーツポンチ村上さん
◆第3位 春風亭昇吉さん
■第4位 キスマイ横尾さん
■第5位 松岡充さん
■第6位 千原ジュニアさん
■第7位 梅沢富美男さん
■第8位 森口瑤子さん
■第9位 立川志らくさん
■第10位 皆藤愛子さん
金秋戦2022 第1位
👑フジモンさん!
大きく振りかぶって 秋爽の只中に
2年ぶり3度目の優勝!
他の方にはない、フジモンさんが野球が好きで選手をリスペクトしている熱さが伝わってきました!
現在のプロ野球の世界では、振りかぶって投げる投球フォームってほとんどいないんですって!
フジモンさんは、高校時代の大谷選手が大きく振りかぶる「ワインドアップ投法」がカッコ良かった、とそこに発想を飛ばしたそう。
また、大きく振りかぶるフォームというえば野茂さん。フジモンさんは大好きな野茂さんこそ日本人選手が活躍するきっかけだと思っているので、そんな気持ちも込めたのだそうです。
夏井先生の評価
ゆっくりと振りかぶるピッチャーの動作。この短い時間を映像にしていこうという、兼題に真っ向勝負をした句。
どこにも「ピッチャー」とは書いていないが読めばちゃんとわかる。また「秋爽」という季語がストレートな表現で爽やか。
1点だけ最後の「に」が無い方がすっきりするんじゃないかと軽い添削。この「に」が無かったら秋爽のきっぱりした空気が出、季語が堂々と立ってくる。2位との順位も迷わなかったかもしれない。
金終戦2022 第2位
フルポン村上さん!
大谷の球 大谷が打つ 案山子
「悔しい~」とうなだれて、とぼとぼと階段を上がっていくと壮大に躓き、周りを大いに引かせました(;^_^A
転んだ村上さんの背中にそっと手をやるキスマイ横尾さんが優しい・・・
かかしのコンクールでは、その年に流行ったキャラクターや著名人がモチーフになっている。例えばイチロー選手なら打者の姿だけだけど、大谷選手の場合はピッチャーの姿もあればバッターの姿もある。
現実ではありえない「大谷VS大谷」が実現する。そんな世界観を詠んだそうです!
夏井先生の評価
これだけの活躍をしている大谷選手ですから、かかしアートとして日本中にどれだけの大谷選手が並んでいるんだろう、という世相もさりげなく書いてある。とても良い句である。
しかし今回、順位をとても悩んだ。なぜ2位にしたのかというと、実は俳句の世界で例えば「ゴジラ」だとか「マンモス」を先に出しておいて「実は案山子でした」というかかしオチの発想が無いわけではない。
これくらい細かくケチを付けないと順位が決められなかったそうです!なので添削はなし!
独特の世界観を持つ村上さんも3年前の炎帝戦以来、優勝がありません。前回大会はなんと最下位の15位で、本放送では発表もされない屈辱を味わいました・・・!
しかしさすが実力者!あと1歩及ばずですが、きっちり2位を勝ち取りました~
金終戦2022 3位
春風亭昇吉さん!
白秋の 雲穿ぐ 右投げ左打ち
東大卒の落語家、春風亭昇吉さんが初めての決勝戦で見事3位!
「白秋の雲」はモヤがかかったハッキリしない空気感を、今の世の中に見立てて表現。そこに風穴をあけるような大谷翔平選手のスカッとするプレーを「穿ぐ(うぐ)」という動詞に込めたそうです。
夏井先生の評価
内容がいかにも爽快。「穿ぐ・穿つ」は、掘ったり掘られたりして穴が開く様。雲を穿つってどういうこと?と思っていると「右投げ左打ち」が出てきて、打った球が雲を砕いていくということがよくわかる。
しかし、引っかかるのは昇吉さんがこだわった「穿ぐ」。大谷翔平選手のようにカーン!と雲を切り裂いてホームランを打つイメージより、コツコツとヒットを積み重ねていくような印象。
少しだけ添削!⇒「穿ぐ」をもっとストレートに「裂く」とか「撃つ」にしても良いのでは?とのことでした!
金終戦2022 第4位
キスマイ横尾さん
総立ちの フェンウェイパーク 星月夜
フェンウェイパークはボストンレッドソックスの本拠地で、現役の球場ではアメリカ最古のスタジアムなんだって!
かつてベーブルースも活躍した球場。感慨深いね
「フェンウェイパーク」は偉大な人たちが歴史を刻んだ球場。「総立ち」で、何かの記録を達成した瞬間をイメージできる。そんなイメージを詠んだそうです。
夏井先生の評価
「総立ち」からの始まりも良く、インパクトがある。どういう人たちがどこで総立ちになっているのか。どれほどの人数なのか。そういう事もわかる。中七の固有名詞で完全に映像が表れ、たくさんの人が集まる球場の頭上全部を覆うような美しい星空でしっかり押さえられている。
基本を抑えた五・七・五を高く評価!添削なしでした!
金終戦2022 第5位
松岡充さん
天高し 野球ノートの三箇条
大谷翔平選手が少年時代にお父さんと交わしていた野球に関する交換日記。そこに書かれていた三箇条は・・・
①一生けんめい元気に声を出す
②一生けんめいキャッチボールをする
③一生けんめい走る
このように大変シンプルな約束を守って作られた人間としての基礎が、今の大谷翔平選手を作っている。そんなイメージを句にしたそうです!
夏井先生の評価
シンプルなんだけど明快。基本の型をきっちり使っていてとても良いと思う。最後の「三箇条」には何が書かれているんだろう?と読者の想像を掻き立てる力もある。
「これはこれで気持ちの良い句でした。」と5位ながら添削なしの評価でした!
金終戦2022 第6位
千原ジュニアさん
秋立つや 十七画の 名を吾子に
とある夫婦が生まれた子どもの名前をどうしようかな~と迷っていると、104年ぶりの大記録が出たというニュースを見る。大谷選手の背番号の「17」と17画の「翔平」で、うちの子にもその画数で名前を与えたいと考えた、という光景をイメージして詠んだとのこと。
ちなみに104年ぶりの大記録は、ベーブ・ルース以来、2桁勝利2桁本塁打という偉業を成し遂げたこと!
「”吾子”好っきゃな~」とフジモンさんに弄られるも夏井先生は「きっちりできている句」と評価!
夏井先生の評価
きっちり出来てはいるが「十七画」のこだわりが、俳句だけでは読み取れない。テーマに対しての句、というところでは損をしている。しかし、もし自分の子が生まれたときの句として読むと、とても気持ちの良い句だとお褒めの言葉。
「秋立つや」の季語がすっくと立って清々しい。なんらかの「17」という数字にこだわりのあるご両親が名前を付ける。そして「名を吾子に」の余韻に親の気持ちがさりげなく入っている。
これはこれで人生の1ページの句として残しておけばいい。と添削なしの評価でした!
金終戦2022 第7位
梅沢富美男さん
ポケットにゴミ 爽涼のユニフォーム
コーナーの冒頭で「あと3句で句集が完成する。次のタイトル戦に自分はもういない」「この金秋戦で有終の美を飾る」と意気込みましたが7位と惨敗・・・(>_<)
夏井先生から「1位をドブに捨てた」と厳しいお言葉!
落ちているゴミを必ず拾うという大谷選手。運を引き寄せるために行っているそうですね。そんな爽やかな大谷選手を詠んだそうです!
夏井先生の評価
エピソードをうまくすくい取った良い句だと思う。兼題写真の大谷選手に真っ向から取り組んでいるのはこの句ではないか。
もったいないのは「ポケットに」の「に」。「に」だと、もうすでにゴミが入っている状態。フルポン村上さんも指摘した通り、”ゴミを拾っているその瞬間”を描くべき。
また「ポケット」と「ユニフォーム」は少々情報が重なっているので、違う言葉に置き換えればどんなスポーツなのかも表現できる。
\添削/
マウンドのゴミ 爽涼のポケットへ
夏井先生の添削に「これはすごい!」「お見事!」との声が!不満げな梅沢さんも納得の表情になりました~
これが出来ていたら迷わず1位にしていた!と夏井先生。
金終戦2022 第8位
森口瑤子さん
四番打者 四球を選ぶ 子規忌かな
ここ3大会で上位に食い込んでいた森口瑤子さんがまさかの8位!
季語は正岡子規の命日「子規忌」。秋の季語だそうです。
「打者」「四球」「飛球」などの言葉は正岡子規さんが作ったそう。それを知り、どうしても「子規忌」を使って詠みたいと思ったんですって!
夏井先生の評価
こういうネタが出てくることが嬉しいですね。大谷選手からルーツを辿る、そういう発想がとても良い。「四番」「四球」「子規」と韻律や見たときの面白さに丁寧な工夫も見られる。
ただ、全体を詠んだときに臨場感が薄い。そこがもったいなかった。「かな」と詠嘆したい気持ちもわかるが、この句の場合は効果が出ていない。
\添削/
バッター四番 子規忌の四球 選る
「四球を選んだ瞬間に、そういえば今日は子規忌だった」というような臨場感をどのように出すか。というポイントで添削が行われました。
森口瑤子さんは「言葉遊びに気持ちが行きすぎた。臨場感を大切にしたい」とおっしゃっていました。
これまで冬麗戦3位、春光戦2位、炎帝戦3位と抜群の安定感!次回に期待したいです~
前回の炎帝戦で詠んだ句が大反響だったそうで、フジモンさんも今回の句に「だってば」を入れてほしかった。「四球だってば」みたいにねぇと、いじり倒すw
フジモンさん、そんなことも言いつつ「簡単に詠めそうやけど安易に手を出さない方がいいですよ」と、森口瑤子さんの実力を愛あるいじりでまとめてくれました~
>>前回の炎帝戦の俳句はこちらでも→【プレバト】俳句2022夏のタイトル戦「炎帝戦」 結果まとめ!
金終戦2022 第9位
立川志らくさん
巌流無念 しおれた菊人形
春のタイトル戦王者が陥落・・・!
「巌流」といえば「巌流島」を思い浮かべますが、佐々木小次郎の流派「巌流」が由来なんだとか。
大谷翔平→二刀流から発想を飛ばした句。菊人形展の佐々木小次郎の菊が少ししおれていて、戦いにも敗れ、菊もしおれてさぞかし無念だろうという思いを詠んだそうです。
「そんな佐々木小次郎より今の私の方が無念です」という志らくさんに笑ってしまいましたw
夏井先生の評価
「しおれた菊人形」は悪くないと思うが、「無念」と「しおれた」の気分が近すぎてもったいない。
「巌流」はやはり「島」をイメージしてしまうので、むしろ「小次郎」と書いた方が理解してもらいやすいのでは?
\添削/
小次郎の無念 しおれた菊人形
2位のフルポン村上さんの句「案山子(かかし)」や「菊人形」オチは案外多いのだ、という夏井先生の言葉にがっくりしていました・・・!
金終戦2022 第10位
皆藤愛子さん
打ちまくる大谷 生姜擦る私
大谷翔平選手の活躍と、自分の目の前のすべきことの対比の面白さが読んだだけでわかります~
10位ではありますが、みなさん「良いけどな~」と高評価。
フルポン村上さんも「悪くないけど」と踏まえつつ、「大谷」という固有名詞と「生姜」という季語を並べたときに、季語が負けてしまっているのでは。というところを指摘。
夏井先生の評価
大谷選手の写真から、生姜を擦るという日常をスッと持ってくる。そういう発想はとても良い。この句の惜しい箇所はまさに名人が指摘したところ。偉大な「大谷選手」を「生姜」が支えきれるのか、というバランスがひとつ。
また「打ちまくる」というのはシーズン全体なのか、今日のひと試合なのか、この表現だと曖昧である点。
今日も打つ大谷 私は生姜擦る
夏井先生の添削が秀逸!
「今日も」の「も」で打ちまくる表現ができ、長いシーズンのシーンではなく、今、今日まさに、という光景を描ける。そして「私は」が先かな?と先生が添削すると「お~!」と感嘆の声が上がりました!
さらに!
俳句は本来一行で書くので、
「大谷 私」が続くので「大谷」をカタカナで書くとメジャーリーグっぽい空気も出る。
という追加の添削も。
夏井先生が「カタカナで・・・」と言っている最中からみなさん「あぁ~!」とピンと来たようです!
\最終的な添削/
今日も打つオオタニ 私は生姜擦る
プレバト俳句・金終戦2022 まとめ
難しいお題に苦戦するも今回も素敵な句がたくさんありました!大谷選手を題材にすると「爽やか」なイメージが強いんですね。フジモンさんの言うように後々季語になってしまうんじゃないかと思うくらい、秋の爽快なイメージにぴったりでした!
春のタイトル戦の予選免除は第2位までのフジモンさんとフルポン村上さん!
次の大会も楽しみです!最後までお読みいただきありがとうございました
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