今回は特別回!
夏井先生が選抜した、全国の小中学生と闘います!
採点は、日本を代表する俳人3名が行い、総合得点で勝敗が決まります!
夏井先生「今回とても拮抗する良い戦い」とのこと。楽しみですね✨
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>>【プレバト俳句】今日の結果発表~!
プレバト俳句 特別編 第一試合
今回最年少、俳句歴3年の小学2年生・ふみかさん。夏井先生からは「この年齢で俳句表現のこだわりが末恐ろしい」と言わしめた逸材です!
「絶対勝ちたい!」と気合十分!千原ジュニアさん、どうなる⁉
小学2年生 ふみかさん VS 千原ジュニアさん(永世名人)
【ふみかさんの句】
きょうりゅうの
しそんのたまご
まくわうり
【千原ジュニアさんの句】
露葎
槌の子誘く
卵三つ
露葎:露の水滴が付いた草のこと
ジュニアさんは幼いころ「ツチノコが卵で捕まえられる」と聞き、せいじさんと友達で試したという思い出を詠んだそうです。
それに対しふみかさん「”卵三つ”が説明っぽい気がする」と鋭い指摘。ジュニアさん思わず、しゃがみ込みましたw
\採点/
ふみかさん | 千原ジュニアさん | |
西村 和子先生 | 10 | 9 |
高野 ムツオ先生 | 10 | 8 |
井上 康明先生 | 10 | 9 |
まずは小中学生選抜チームの勝利!
\先生の評価/
西村先生:ふみかちゃんの句はとても素直で想像力豊か。
高野先生:ジュニアさんの句はふみかちゃん言ったことがすべて(説明っぽい)。卵三つのインパクトがない。
\夏井先生・評価のポイント/
「誘く」に一番引っかかった。「露葎」と「槌の子」の取り合わせは面白いが「三つ」という数字にどこまでこだわりがあるんだろう?と。お兄ちゃんとお友達と自分の3人、というところは読者にとっては必要ではない情報。
中七の残り三音しかないから、辞書を引いて「誘く」を見つけた時「やった」と思ったでしょ?書きたかった気持ちは分かりますが、これが動詞として作品から浮かび上がってしまう。
添削
露葎 槌の子誘きだす 卵
夏井先生から「これは、辞書が引けるあなたの負けでした」と洒落たパンチをお見舞いされたジュニアさんでした( ;∀;)
勝ったふみかさんは「友達にいう。絶対友達に言う事にした」となんとも可愛らしい感想でした☆
プレバト俳句 第二試合
俳句王国・愛媛の中学1年生、俳句歴9年のさなさんは、梅沢さんが好きなんだそうです!
対する内藤剛志さんは、特待生になって3か月。果たして結果は?
中学1年生 さなさんVS 内藤剛志さん(特待生5級)
曾祖父が卵焼きが大好きだったという話しを聞いて、出征の日にはその卵焼きを作ってもらったんだろうと想像し、詠んだそうです。
内藤さんは「『出征』という言葉があるので『曾祖父』でなくても良かったのでは?」とのご指摘。
対してさなさんは内藤さんの句に対し、
「”ていねいに剝く”という言葉で、卵が貴重だったことが率直に伝わってきていいと思ったんですが、お話し聞くと『剥く時の音が印象に残っている』という事なので、台風の激しい音と卵の殻を剥く音を句にしても良かったのでは」とのこと。
内藤さん「途中まで褒められてるんかと思った」と笑いを誘いますw
【さなさんの句】
曾祖父の出征
朱夏の卵焼き
【内藤剛志さんの句】
ゆで卵
ていねいに剥く
台風夜
さなさん | 内藤剛志さん | |
西村 和子先生 | 9 | 10 |
高野 ムツオ先生 | 10 | 9 |
井上 康明先生 | 10 | 10 |
\先生の評価/
西村先生:(内藤さんの句に対して)自分の心を落ち着かせるように卵を剥く、という思いがあったと思う。その対比がとても素晴らしい。ただ、「台風夜」は不満。「台風来」とか、台風のなかを表す「台風裡」という言葉もあります。
高野先生:(内藤さんの句に対して)特待生5級なんだから、台風と同じようなイメージで「野分」という秋の季語を使うと五七五に入る。(野分:秋の野を吹き分ける強い風のこと)それくらいできないといけないのではないか。
井上先生:「朱夏」が、出征と卵焼きを繋げているが、わざわざ「朱夏」を用いる必要があったか。
井上先生の言葉に高野先生は「私は”朱夏”が良いと思った」と意見が真っ二つ!
夏井先生・評価のポイント
この「朱夏」という季語に、ご本人のこだわりがすごくある、と積極的に受け止める人はプラスに捉えるし、逆に赤と卵焼きの黄色の対比が分かりやすいことで意図が出過ぎると思う人と評価が分かれるところだと思います。
私は「朱夏」が良いと思いました。
内藤さんの句に関しては、先生方が教えてくださった。「夜」をどうしても使いたかったらこんなやり方もあります。
\添削/
台風の夜や
ていねいに剥く
玉子
夏井先生は「先生方が素晴らしい季語を教えてくださいましたから、もう一回歳時記を見ることから始めましょう」と内藤さんにアドバイス。
「『出征の”しゅ”』と『朱夏の”しゅ”』は音を合わせ、『朱夏』の夏の暑さの赤が、戦争へ行って人を殺めてしまうかもしれないという血の赤、日の丸の赤、こういったところを重ね合わせるためにあえて『朱夏』を使った」というさなさんの想いに、先生方もうなづき驚きを隠せない様子でした!
音の合わせについて「気付かなかった」という高野先生。浜ちゃんから「気づかないと!」と言われるも「我々も学ぶんですよ」という俳句の世界の奥深さに頭が下がる思いです( ˘ω˘ )
第二試合は引き分け!
プレバトチーム55対小中学生選抜チーム59!
プレバト俳句 第三試合
5年前にも天才キッズとしてプレバト俳句に登場したかりんさん!
多くの受賞歴を持ちながらも陸上部で活躍。さらに学校の成績もオール5という才女・かりんさんの作品は?
中学3年生 かりんさん VS キスマイ横尾さん(永世名人)
【かりんさんの句】
休暇果つ
焼豚卵飯
甘し
【キスマイ横尾さんの句】
秋郊のビストロ
放し飼いの軍鶏
休暇果つ:夏季休暇が終わり、新学期が始まることを意味する秋の季語
焼豚卵飯:愛媛県今治市のソウルフード
かりんさん | キスマイ横尾さん | |
西村 和子先生 | 9 | 10 |
高野 ムツオ先生 | 10 | 9 |
井上 康明先生 | 9 | 10 |
\先生の評価/
井上先生:両方とも情景がパッと浮かんでとても良い句です。かりんさんの句は最後ごたごたっとしてしまったところがもうちょっと滑らかにできたら、と思い横尾さんに旗をあげました。
高野先生:両方とも良い句ですよ。私も認めたいと思います。引っかかったのは横尾さんの句、どこに放し飼いをしているのか情景が見えてこない。ビストロの中?庭?私の中で想像がつかなかった。
西村先生:高野先生はおっしゃいましたが「秋郊」ですからね、どこに放し飼いされているのかわからない、というのは先生の想像力が足りないと思う。
西村先生の評価に対して高野先生はさらに「軍鶏という性質を知らない人がいう事。軍鶏は怖い、戦わせる鶏ですからね。」とバチバチです!
夏井先生・評価のポイント
どちらも季語の使い方が良かった。勝敗を分けたのは、「焼き豚卵飯」というローカル食の認知度だったかもしれませんよ。私は愛媛県人ですから「焼き豚卵飯は甘い」という事が分かる。
「甘いは美味しい」かりんさんのこの句によって、今治の焼き豚卵飯が有名になれば、この句に共感する人がもっと増えると思います。
第三試合はプレバトチームの勝利!
でもまだプレバトチーム84対小中学生選抜チーム87で点差があります(>_<)
プレバト俳句 第四試合
大人対象のコンテストでも堂々の入賞という俳句歴3年・小学3年生のかいとさん!
まずは、かいとさん6歳の時の入賞作をどうぞ(*‘ω‘ *)
第5回 おウチde俳句大賞 夏井いつき選 寝室部門優秀賞
3秒でねれる 星月夜のボタン
将来は裁判官になりたいというかいとさん。勝負の行方は⁉
小学3年生 かいとさん VS 梅沢富美男さん(特別永世名人)
【かいとさんの句】
立秋のたまご
水平線の色
【梅沢富美男さんの句】
ほの青き
地鶏の卵
秋の宿
かいとさんは立秋に百円ショップで青い卵を買った、その卵と水平線の色がぴったりで詠んだそうですが……?
かいとさん | 梅沢富美男さん | |
西村 和子先生 | 10 | 10 |
高野 ムツオ先生 | 10 | 9 |
井上 康明先生 | 10 | 10 |
\先生の評価/
高野先生:梅沢さんの俳句も良いですねぇ。秋の澄んだ空気が感じられて、朝の気分がゆったりと感じられるとても良い句。ただ相手が悪かった。「立秋の卵」という小さな生まれたての典型を示しながら、水平線のうっすらとした大自然の色を取り合わせた。このスケールの大きさには敵わなかった。
夏井先生・評価のポイント
どっちも良い句なんだけど、なんの小さな差があるかというと、「青」と書かないで「青」をちゃんと感じさせている。そこにかいとさんの句のよろしさが集約されているんじゃないでしょうか。
第四試合は小中学生選抜チームの勝利!
夏井先生は作者がかいとさんだと分かると「こういうところが、かいとさんらしい感覚。あらためて感服いたしました」と大絶賛でした!
プレバト俳句 第五試合
「この一年の成長力というのは彼が一番では」という夏井先生。全国の俳句コンクールで入賞する実力の持ち主、小学5年生・すばるさんは俳句歴1年半なんだそうです!
こちらもコンクール受賞作が紹介されました!
サイダーに のどがふるえる かみなりみたい
小学5年生 すばるさん VS 中田喜子さん(名人10段)
【すばるさんの句】
なぜぼくは
食べられないの
星祭
【中田喜子さんの句】
黄身ふるる
熱きふわとろ
今朝の秋
星祭:七夕を表す秋の季語
すばるさんは自身の魚アレルギーから発想して詠んだそうです。
すばるさん | 中田喜子さん | |
西村 和子先生 | 10 | 9 |
高野 ムツオ先生 | 10 | 9 |
井上 康明先生 | 10 | 9 |
\先生の評価/
井上先生:これはもう本当に良い勝負ですね。星祭りは、織姫と牛飼いが年に一度だけ会える願いが叶う日です。それなのに、僕は食べることができない、切ない気持ちを季語にかけて表現している。
西村先生:なぜ食べられないのかは、今回は兼題写真を見て想像したのですが、もっと想像を広げて、世の中には食べ物が食べられない子どもたちもいるじゃないですか。願いを叶えてほしい、という「星祭り」からそれを汲んだ句ともとれるんです。
高野先生:中田さん、せっかく「ふわとろ」と「ふるる」を活かすんだったら、「ふるるふわとろ」とくっつけていたらどちらが勝つか分からなかった。
夏井先生・評価のポイント
もう添削も全部していただいて、語るべきも全部語っていただいて、私の出番はないんですけど、中田さんは語順がもったいなかったですね。
そしてすばるさんの「なぜぼくは食べられないの」、子どもたちのつぶやきを全部拾い上げて「星祭」という季語が置かれている。
やさしくて深く広い良い句だな、と思いました。
最終試合の結果、
総合得点プレバトチーム140対小中学生選抜チーム147で、小中学生選抜チームの勝利でした!
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