▼名人・特待生の段位一覧
▼まとめ記事
2022年、春光戦の予選会が2週にわたって放送されました!
まず、冬のタイトル戦での結果でシード権を得たのは、
- 梅沢富美男さん
- 東国原英夫さん
- キスマイ横尾さん→2021年 春光戦優勝!
- 立川志らくさん
- キスマイ北山さん→2021年 金秋戦で予選から勝ち上がり優勝経験あり!
そして前回大会を制したのは、永世名人東国原英夫さん!
\2022年冬麗戦のもようはコチラ!/
2021年ー2022年、この1年間の覇者は、
- 春光戦 キスマイ横尾さん
- 炎帝戦 犬山紙子さん
- 金秋戦 キスマイ北山さん
- 冬麗戦 東国原英夫さん
なんとキスマイから、おふた方がタイトル戦を制しています!
\2021年夏、秋のタイトル戦の結果はコチラ!/
今回の予選会は、A・B・C・D各ブロックの1位と、敗者復活戦から1名が決勝に進みます!
予選会のお題のキーワードは「人生でよく出くわす2択」とのこと。
プレバト俳句・2022春光戦 各ブロック決勝進出者!
Aブロック決勝進出 →馬場典子さん!
Bブロック決勝進出 →FUJIWARAフジモンさん!
Cブロック決勝進出 →フルーツポンチ村上さん!
Dブロック決勝進出 →森口瑤子さん!
敗者復活で決勝進出→千原ジュニアさん!
細かい内容は以下からどうぞ!
プレバト俳句・2022春光戦|Aブロック お題「ライスorパン」
千原ジュニアさん 名人9段→2020年 金秋戦で予選から勝ち上がり優勝経験あり!
馬場典子さん 特待生2級
パックンさん 特待生2級
松岡充さん 特待生2級
いつも優勝候補にあがるジュニアさん!段位のアドバンテージを活かせるのでしょうか!?
Aブロック最下位 予選落ち
パックンさん
寒明のキャンプ ごはんはアルデンテ
参加者からは「レベル高い」「悪い句ではない」との声!
【夏井先生の評価】
まず第一声で「これは褒めないと!」と夏井先生。
さらに「パックンの技が増えてることに、ささやかな感動を覚えているのです!」と嬉々として評価。
今までは『5音の季語に対して12音のフレーズ』というパターンしかなかったのに、難しいことを2つも取り入れている。
①「寒明」と「キャンプ」の季重なり
②句またがり
以上のふたつに挑戦している。パックン個人としての成長を褒めておられました。
「ごはんはアルデンテ」のフレーズも工夫があって良い。
ではなぜ最下位かというと、「寒明のキャンプ」の取り合わせ。
季語を「寒明」にすると、まだ寒い中キャンプに行ったのに、ごはんに芯も残ってる。
なんだか笑えない、トホホな状況のイメージで終わってしまう。
パックンの話しの中から「受験も無事終わって」というキーワードを拾い、
もう少しおめでたい感じにしてはどうかと添削。
卒業記念キャンプ ご飯はアルデンテ
季語が変わるだけで、ごはんに芯が残っているのも楽しい良い思い出になりそうですね!
屈辱の3回連続予選落ちとのことですが、「あんな褒めて最下位・・・」と、
Aブロックのレベルの高さに出演者のみなさん、ざわつきました!
Aブロック 3位 予選落ち
松岡充さん
「Where you go?」機窓に春の星あまた
文法的にはdoが入るが、機内外で仲良くなった外国人との軽い会話を表現。
会話が終わった後に窓の外を見ると、星の広がった風景に感動した様を詠んだそうです!
【夏井先生の評価】
英語を入れてくる冒険心、
「機窓」という言葉で飛行機の窓からの光景もわかる。
窓をのぞいた先に見える星、それがたくさん見えて光景が広がっていく様が丁寧に書けている。
また機内でおそらく「ライスorパン?」と聞かれたのかな、という想像もふくらむ。
これはこれで良く書けているので添削もなし!だそうです!
Aブロック 2位 補欠
千原ジュニアさん
トラクター 祖父の膝乘る 春休み
ジュニアさんのおじいちゃんは農家さんだそうで、今の年齢の自分の目線ではなく、子どもが詠んだような素直な句を詠みたかったとのこと。あえて難しい言葉を避けて作ったそうです。いつも工夫が感じられます!
梅沢さん「これは良い句でしょ。誰が見たっていい句。だから1位はハンパじゃない句を詠んだんだろうね」と絶賛!
フジモンさんも「なんとかわいらしい俳句」「情景もパッと浮かんでくるし!」と軽く興奮気味。
たしかにフジモンさんが詠みそうなほのぼのした句ですね!
【夏井先生の評価】
子どもから見ると、あんなに大きなものを乗りこなしているおじいちゃんは英雄に見えるんですよね。
そしてそのおじいちゃんの膝に乘ると視線が高く、広くなるであろう情景が、たったこれだけの言葉で書けている。
また、「春休み」という季語の向こう側に、「耕し」という大きな季語も見えてくることや、
この畑で作っているのは米なのかな?麦なのかな?という、今回のお題のテーマが描けているとのこと。添削なし!
今回は「選択」というものが汲み取られているかが、順位の分かれ道にもなっているようでした!
Aブロック 1位 決勝進出!
馬場典子さん
選ばざる道過る 独活ほろ苦し
人生は大きなもの、小さなもの問わず選択の連続だなと感じたことから、今満足して楽しく生きている47歳独身なんだけれども「結婚してたらな」とか「子ども産んでたらな」とか、別の道はどんな道だったんだろうと想像することがある。
そんなことを考えながらかじった独活(ウド)は、ちょっとほろ苦くて、でも瑞々しさもあって、
結局きっと、どの道を選んでも「ほろ苦さ」も「瑞々しい喜び」もあったんだろうな、という思いを詠んだそうです!
【夏井先生の評価】
この句は五ー七ー五の調べを裏切った、漢詩のような調べになっている。
ご本人にどっしりとした感慨があったからこそ、このような調べを選ばれたんだろうな、と感じた。
何を一番褒めないといけないかというと「独活(うど)」という季語。
うどには確かにほろ苦さはあるが、その奥に清々しさとか瑞々しさを持っている季語なので、
「選ぼうが選ぶまいが人生というのは。。。」と馬場さんが語ったことに読み手もきちんと着地できる。
この季語を選んだことが良かったとの評価でした!
そして本選に出るにあたってアドバイス、
- 「独活ほろ苦し」から始め
- 少し気になった言い回し「選ばざる」は、過去において「選ばなかった」を表現するのであれば、正しくは「選ばざりける」
- 「道過る(よぎる)」でも良いのだが、「道もまた」くらいに余韻を残しても良いのでは
\添削後/
独活ほろ苦し 選ばざりける 道もまた
と直されると、馬場さんは「今(現在)も良い感じ」に捉えられる、と感嘆。
夏井先生「このような微妙なニュアンスを盛れるようになるともっと俳句が楽しくなりますよ」との素敵なアドバイスが行われました!
Aブロック唯一の名人ジュニアさんを抑え、馬場典子さんが快挙!
プレバト俳句・2022春光戦|Bブロック お題「ライスorパン」
- FUJIWARAフジモンさん 名人10段→過去の予選、すべて1位通過!
- 中田喜子さん 名人6段
- 筒井真理子さん 特待生3級→決勝経験なし、早稲田大卒業
- パンサー向井さん 特待生3級→先日の査定で2ランク昇格!
Bブロック最下位 予選落ち
中田喜子さん
花追風 見知らぬ街の握りめし
花の香りがする追い風を受けながら初めて行った町を旅していたら、美味しそうなおにぎりがあったから買った、という句。
「花追手」は以前、「追手」という季語をアレンジして中田さんがご自身で季語を作ったそうです!俳句への愛が感じられますね~
キスマイ横尾さん「ご自身で作った季語を使いたすぎて、他がおろそかになってしまっていないか」との感想。
【夏井先生の評価】
まずは「花追手」。どんどん使っていかないと季語として認められないので使っていくことはとても大事。
またこの「花追手」と「にぎりめし」との取り合わせは良い。
なにが問題かというと中七「見知らぬ町の」が漠然としていて損している。
今回の予選では
①季語を活かしているか
②兼題写真の2択のイメージを押さえているか
この2点がポイント。
「見知らぬ町の」だけがとにかく惜しい!
例えば
花追手 吹いて三日の 握りめし
そろそろお花も咲くから、おにぎりでも作って出かけようかな、と中七が季語に寄り添う。
さらに「2択」というテーマに寄せたかったら
花追手 梅かこんぶか 握りめし
添削されると参加者から「あぁ~・・・!」と感嘆の声。
Bブロック 3位 予選落ち
パンサー向井さん
春眠し パンで拭った ソース跡
「パンで拭う」ということは、最後まで食べつくしてお腹いっぱいの状況。満腹で眠気を誘う穏やかな春の光景を詠んだそうです!
この句に対して梅沢さんは「パンで拭ってそれがどうしたの?」と手厳しい意見!
【夏井先生の評価】
そんな梅沢さんに対して「俳句というものはそもそもそういうもの。」と言及。
でもそんな些細なことに目が向いてちゃんと映像化でき、季語の力で俳句という詩にしてくれる。
そういった意味で、中七-下五の「パンで拭ったソース跡」は、食べ終わった後の事しか書いてないのに、ちゃんと映像が見える。拭った跡の映像が脳の中で再生される。これで良いんです。
ただ、このままでも言いたいことは伝わるが上を目指すとなった時に「春眠し」では季語が動くと思う。
「季語が動く」とは、他の季語でも代替できることだそうです!
「春眠し」だと「お腹いっぱいで気持ちいいんですね」という共感は誘うけど、他の季語と出会うことでもっと化ける。季語をもうひと押ししたら1位の可能性も残ってたと思うんですよ。とのこと!
Bブロック 2位 補欠
筒井真理子さん
春昼や こんどの人は パンが好き
春に日向ぼっこでボ~ッとしながら「今度好きになった人はよくパンを食べるなぁ」と思った光景を詠んだそうです。
梅沢さん「この俳句を読んだら、ちゃんと詠み手の気持ちが伝わる素晴らしい句」と評価しました!
【夏井先生の評価】
なんといっても「こんどの人は パンが好き」が面白い!「こんどの人」だけで、ある程度の光景が出てくる。
新しい恋人かな!再婚したのかな?と人生のドラマが見える。
惜しかったのは季語。「春昼」がちょっと漠然としている。
「こんどの人」はどんな人なのかを表せるような季語を持ってくるともっと良くなる。
「春昼」だと、ありとあらゆる人のイメージにあてはまってくる。と深い指摘がありました!なるほどですね~
Bブロック 1位 決勝進出!
FUJIWARAフジモンさん
公開録画当たった 浅蜊開いた
自分の好きなTV番組の観覧募集にいつも応募してたら、当選のお知らせが届いた。
それと同時に、火にかけていた浅蜊(あさり)が開いた。という日常にあるちょっとした幸せを詠んだそうです!
梅沢さんも絶賛!
志らくさんも「こういう句を詠みたい」、梅沢さんも絶賛されました!
いつもと違った俳句を詠んだので順位発表にドキドキした。というフジモンさん。
しかし実力は本物!またしても予選1位通過です!
素敵な句でした~
【夏井先生の評価】
当選したことと浅蜊が開いたことは何にも関係はないが、それを取り合わせ、言葉同士が火花を放ち詩が生まれる。これが「俳句の取り合わせ」の醍醐味。
また「当たった、当たらない」「開いた、開かない」こういう2択の結果が蓄積されて人生が構成されていく、といったテーマもしっかり汲めている。
小さなアドバイスとして、
公開録画当たった 浅蜊口あけた
と軽やかに「あ」の韻を踏め、リズムを出すことも出来る。
フジモンさん、添削を受けて「先生すごいね~」とおっしゃっていましたが、
個人的にはフジモンさんのオリジナルの、のほほんとしたテンポが好きでした~
プレバト俳句・2022春光戦|Cブロック お題「エスカレーターor階段」
- フルーツポンチ村上さん 名人10段 悔しいけれど大本命!
- ミッツ・マングローブさん 名人2段 夏井先生がセンスを絶賛!
- キスマイ千賀さん 名人4段 ツボにハマると優勝する実力を持つ!
- 岩永徹也さん 名人初段 IQ148以上!JAXZ(ジャクサ)が認めた天才
Cブロックは全員名人!激戦です!
Cブロック 最下位 予選落ち
岩永徹也さん
初虹の窓辺 プランター葬の鉢
植木鉢の中にペットを埋葬するプランター葬。
幼いころ大事なペットを埋葬したことがあり、実家の大きな窓辺にその植木を置いていた。
窓から虹が見えたり、植木の植物に実がなったりすると、そのペットのことを思い出す。
「初虹」と「プランター葬」が、命を感じる言葉で響きあうかと思い詠んだそうです!
夏井先生の評価
エスカレーター、階段の写真からなぜ「プランター葬」という言葉に行き着いたのか、とてもびっくりした。
「初虹」と「プランター葬」の掛け合わせは悪くなかったと思う。ただ、全体のバランスを考えたときに、プランター葬に比重が行ってしまう。重要な季語が脇役になってしまうことが一番の問題だと感じた。
いくつか工夫をしてみると、
- 「プランター葬」から始める
- プランターと鉢がかぶるので鉢を捨てる
- 窓辺でも良いが、「命」にフォーカスして「窓」が開くようなイメージにしてみる
\添削!/
プランター葬 はつ虹の大きな窓
発想としては非常に面白い句だった、と夏井先生のお言葉!
しかし、二者択一というテーマを取りこぼしてしまったのが惜しい点。
\もうひとつ添削!/
プランター葬を選べば 春の虹
プランター葬をしようか、すまいか、など入れ込むこともできたかも?
今回の査定の軸はテーマの取り入れ方も大きなポイントだったようです。
Cブロック 3位 予選落ち
ミッツ・マングローブさん
ダイヤ改正 春恨の 昇り降り
例年春に行われるダイヤ改正。わかっていたけど今から駆け上がっても間に合わない恨めしさを詠んだそうです!
夏井先生の評価
「春恨」という季語は、なかなかの曲者。あえて挑戦したことは否定はしない。
ただ全体読んだときに、「春恨」という強めの季語を選んだうえで「昇り降り」となると、時間軸がゆっくりのんびりした感じになってしまう。時間軸をもうちょっと縮めると「春恨」が活きてくるのではないか。
\添削!/
春恨の改正 駆け上るホーム
じいさんばあさんが、上って、下りて、とゆっくりする様ではなく「上る」という時間だけにすることで軸を縮められる。
さらに
春恨の改正 2番ホーム嗚呼
今まさに、ここまで来たのに電車が出てしまった・・・!という光景にも。とのことでした!
Cブロック 2位 補欠
キスマイ千賀健永さん
静けさや 一貫校の春休み
エスカレーター式で上がる学校だと友達と別れるわけではない。寂しさ嬉しさワクワク感が薄い。
そういった静けさや穏やかさを表現したそうです!
夏井先生の評価
この句は、ちょっとだけ難しい型に挑戦している。
「季語」 + 「や」 = 「詠嘆」 → 中七ー下五でワンフレーズ
これが基本中の基本。
しかしこの句は、季語ではない「静けさ」という抽象名詞をおいて「や」で詠嘆。
そして中七-下五に季語を入れてワンフレーズを作っている。
この型は季語と季語以外の質量のバランスが難しい、中級者以上の型。それを肩に力を入れずにさらっとやっているところは褒めたい。そして兼題写真の「エスカレーター」から「一貫校」を思いつくところも他の人にはない良いアイデア。直しなし!
Cブロック 1位 決勝進出!
フルポン村上さん
卒業や 階段に階段の影
階段に階段の影が映る、それだけの映像ではあるが「階段」は学校の象徴として素敵で、未来や過去といったループ感がある。そこにさらに影があるという、学校生活と未来に続く明るさを表現したそうです!
村上さんが語っている間の浜ちゃんの苦々しい顔が印象的でした( ´∀` )
感想を聞かれたジュニアさんは村上さんに対していけ好かない表情ではありますが、村上さんが詠んだ句の中でもかなり上位の句なのではないかと大絶賛!
さらに東さんも「この句を決勝で出されたらベスト3には入ってくる。絶妙」と!
憎たらしいけどさすが過ぎます~
夏井先生の評価
千賀さんの句で説明された基本中の基本の型をしっかりとやっている。
何気なく毎日駆け上がったり降りた階段を、ふとしみじみと見る。そんな印象の句。
そして、季語「卒業」を主役としてまっすぐに押し出している。
「階段に階段の影がある」というのは当たり前のことだが、それに気付き、その小さな気付きの中に季語との取り合わせがある。こういう事をやらせたら村上さんはやっぱり上手い!と夏井先生も絶賛。
もうひとつ言うと、
「卒業や」→5音
「階段に」→5音
「階段の影」→7音
なので「卒業や 階段の影 階段に」と五ー七ー五の調べになるが、「に」で終わるより「影」で終わる方がずっと印象が」深いものになる。
「階段」が持つ未来・過去というイメージに「影」がひとつ入るだけで、卒業の別れ・切なさが印象としてかすかに触れ合う。
なので「に」で終わるより「影」で終わる方が映像的にも得だ、と。
それも全部わかった上でやってるんだから、ほんと嫌味な男だよね。
と夏井先生。まさかのディスりで締めるという笑
浜ちゃんに「直しは?」と聞かれると、
「もうお見事です」と最大級の賛辞!
解説までもが面白い、さすがの句でした~
プレバト俳句・2022春光戦|Dブロック 「エスカレーターor階段」
- 森口瑤子 名人初段 →優勝経験あり!
- 皆藤愛子 名人初段 →タイトル戦は久しぶり!
- 春風亭昇吉 特待生5級→スーパールーキーとして特待生に!
Dブロック 最下位 予選落ち
皆藤愛子さん
春帽子手に 駆け上る あと5段
急いでいて帽子も脱ぎ、手に持ちながら階段を駆け上がっていく光景を詠んだそうです!
夏井先生の評価
階段を駆け上がっていく、春帽子を手にしている、あと5段という具体的な光景もしっかり描けている。
ただ兼題写真を見ていないと、階段の先が何かがわからない。
今回のテーマ「選択」という何かを少し入れてほしかった、とのこと。
例えば、
発車ベル あと5段 春帽子手に
語順を変えるだけで駆け上がっていく光景になる、そして「発車ベル」を入れることによって、間に合うか間に合わないかというテーマ性の要素が取り入れられる、と評価されました。
Dブロック 2位 補欠
春風亭昇吉さん
春雷す ストレッチャーを急かす駅
遠景で雷のゴロゴロと鳴り響く様子、近景でストレッチャーの車輪がカラカラと回る様子という、春ののどかな感じに対峙するような、ものものしい場面を季語に託した。
そして、春雷の「しゅ」、ストレッチャーの「ス」、急かすの「せ」は全てSの音で韻を踏んでいる。
Sの音というのは音象徴で「さらさら」「するする」のように摩擦が少ない表現なので、ストレッチャーがスムーズに車に入っていく様もSで表現したそうです!
さすが東大卒!
しかしジュニアさんは褒めつつも「春雷す」の「す」も、韻を狙っているのだと思うが、その為に「やってる感」が気になるとの指摘。
梅沢さんも「良い句」と言いながら「お前は理屈っぽい!」と笑いを誘っておられました。
夏井先生の評価
構造としては、頭に季語があり、ストレッチャーという物で、病院とか救急車に違いない。そして「急かす」で人の動き・慌ただしさ、最後に駅という場所が出てきて全体が一枚になる。
とても丁寧によく考えられている、とのこと。
昇吉さんは、なんと1000句も作った中から出してきたそうです!
では、きちんと出来ているのになぜ2位になったかというと、ジュニアさんの指摘の通り。
「春雷」だけでも雷の音がするのにあえて「す」で動詞にする必要があるのか?
そこに引っかかったジュニアさんの成長に驚き!としながら、ここは素直に詠嘆の「や」。
「春雷や」にするのが良いと思う。
またご自身のたくらみのSの音は良いのだが、そのたくらみが残りすぎて「す」を選んでしまったのだとしたら、もったいないことをしたなぁ・・・との評価でした。
Dブロック 1位 決勝進出!
森口瑤子さん
春愁を エスカレーター 地下へ地下へ
春のなんとも言えないイライラや訳もわからずふさぎ込む気持ちは、ちょっとしたことで酷くなる。
今の地下鉄はものすごく長く地下へ深く降りていく。そのエスカレーターに長く乗っていると気持ちがどんどん沈んでいくような様を詠んだそうです!
村上さんには、「を」の使い方で余韻とか省略を表現しているところが素晴らしい、戦いたくない、と言わしめました。
夏井先生の評価
春の憂いの塊のような私をエスカレーターが運んでいく。
「春愁を」にするのは迷うところだと思いますが大事なところ。よくやれている、実力をつけてきていると感じた。
下五は凡人であれば「沈めていく」とか「降りていく」というような言い方をしてしまいそうだが、「地下へ地下へ」という映像として描いていて、しかも春愁の心が一緒になおさら沈んでいく。
そして、下五を1音余らせていることで「地下へ地下へ・・・」とゆっくりリフレインしていくことが、重い心に変わっていく印象をきちんと作っている。直しなし!
夏井先生から「腕をあげた」と嬉しいお言葉!
プレバト俳句・2022春光戦|敗者復活戦
ここまで各ブロックの2位となった方々から、一名が決勝進出となったのは!
Aブロック 千原ジュニアさん →決勝進出!
トラクター 祖父の膝乘る 春休み
Bブロック 筒井真理子さん
春昼や こんどの人は パンが好き
Cブロック キスマイ千賀さん
静けさや 一貫校の春休み
Dブロック 春風亭昇吉さん
春雷す ストレッチャーを急かす駅
夏井先生の評価
昇吉さんは「す」と「や」が惜しかった。
筒井さんは季語がちょっと動くかもしれない・・・。(他の季語でも良かった)
千賀さんの上五がもう一息工夫が出来たかもしれない。
というところで、消去法で選んだそうです。
プレバト俳句・2022春光戦|予選会の結果と決勝進出者
決勝で戦う10名が決定!
- シード権 梅沢富美男さん
- シード権 東国原英夫さん
- シード権 キスマイ横尾さん
- シード権 立川志らくさん
- シード権 キスマイ北山さん
- Aブロック1位 馬場典子さん
- Bブロック1位 FUJIWARAフジモンさん
- Cブロック1位 フルーツポンチ村上さん
- Dブロック1位 森口瑤子さん
- 敗者復活 千原ジュニアさん
2022年 春光戦の決勝戦はいつ?
一週通常回をまたぎ、決勝戦のもようは3月31日(木)の3時間スペシャルの中で放送されます!
最後までご覧いただきありがとうございました!
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